元不登校、現役大学生の雑記

自分の経験則を誰かの生活に役立てられるのではないかと思い、始めさせていただきました。過去の自分のように暗くて辛い生活で悩んでおられる方々の、一助となれば幸いです。リアルをお伝えできるよう心がけています。

自由貿易と環境保全は両立するか否か

先進国に限るなら、化石燃料の消費が減る可能性は高い。人口、所得とも増加が頭打ちな中、エネルギー効率が改善し続ければエネルギー消費が減り、再生可能エネルギーの利用が増えれば、脱・化石燃料も進むからだ。

つまり二酸化炭素排出量の削減は、新興国が鍵を握る。化石燃料の消費は、主に新興国で増えているからだ。中国、インドでは自国産業の保護やエネルギーの安全保障上の理由で石炭火力発電利用の推進を緩めることはあれど、放棄する動きは見られない。アフリカなどほかの新興国にも、インフラ整備が必要な天然ガス火力より、安価な石炭火力の方が魅力的に映る。

 二酸化炭素排出による温暖化問題を解決するためには、新興国が石炭火力を新設するのを抑え、現存する石炭火力の早期廃棄を進めるしかない。

 一方、二酸化炭素あたりの発電効率の高さを考えると、石炭火力をガス火力に置き換えるだけで二酸化炭素削減につながる。だが採取時に別の温室効果ガスであるメタンが発生し、最終的には二酸化炭素も発生する。天然ガスの利用自体は、二酸化炭素及び温室効果ガスの削減につながらない。石炭から天然ガスへの転換は改善だが、再生可能エネルギーへの転換と比べると「最善」ではない。

 天然ガスには、再生可能エネルギーのバックアップや、水素をつくるときの発生源としての役割もある。再生可能エネルギーが、発電量を自由に調整できない点を前回指摘した。